
院長:下園お気軽にご相談ください!

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妊娠中、朝目が覚めたときに肩がズシッと重く感じたり、日中デスクワークをしていると腰がじわじわとだるくなってきたりすること、ありませんか?
お腹が大きくなってくる中期以降は特に、それまで感じたことのなかった体の重だるさに戸惑う方がとても多いです。
薬も湿布もためらわれる妊娠中だからこそ、「自分でできる体操はないかな」と探している方に向けて、今回は妊娠中の肩こり・腰痛を和らげるための安全な体操と、その背景にある原因についてお話しします。




妊娠中に体の不調で悩む方は本当に多く、来院される妊婦さんのお話を聞くたびに「もっと早く知っていれば」と感じることがあります。今回の内容が少しでもお役に立てれば嬉しいです


「妊娠してから急に肩が重くなった」「腰のだるさが取れない」という悩みは、実は妊婦さんの7〜8割が経験するとされているほど、ごく一般的な症状です。ではなぜ妊娠中にこれほど肩や腰への負担が増えるのか、まず原因を整理しておきましょう。
原因を知っておくことは、体操を正しく・安全に行ううえでもとても大切なことです。
妊娠中は「リラキシン」というホルモンが分泌され、骨盤周りの靭帯や関節を意図的に緩めていきます。出産に向けて必要なことなのですが、この緩みが姿勢を不安定にさせ、筋肉への負担を増やす原因にもなります。
関節が緩むと、それを支えようとして筋肉が常に頑張り続ける状態になります。その結果、肩まわりや腰まわりの筋肉が慢性的に疲れやすくなり、朝起き上がったときの肩の重さや、日中じわじわ広がる腰のだるさへとつながっていきます。
妊娠中期から後期にかけて、お腹がどんどん前に張り出してきます。その重みを支えようとして、自然と腰が後ろに反る「反り腰」の姿勢になりやすくなります。
反り腰になると腰の筋肉に過剰な緊張が生まれると同時に、肩も前に引っ張られるような姿勢に傾きやすくなります。この姿勢の変化こそが、肩と腰の両方に不調をもたらす根本的な要因のひとつです。特にデスクワーク中や長時間座った後につらさが強まるのは、このためです。
妊娠中は血液の量が増える一方で、大きくなった子宮が血管を圧迫しやすくなります。血のめぐりが悪くなると、筋肉に十分な酸素と栄養が届かなくなり、疲労感が抜けにくくなります。
加えて、妊娠や出産への不安・緊張、生活リズムの変化といったストレスが自律神経のバランスを乱すことも、症状を慢性化させる要因のひとつです。体の問題だけでなく、心の状態も深く関係しているということを覚えておいてください。


「体操をやってみたいけど、赤ちゃんへの影響が心配…」そう感じている方はとても多いと思います。実際、妊娠中の運動や体操は、内容や方法を間違えると逆効果になることもあります。まずは安全に行うための前提条件を確認しておきましょう。
必ずかかりつけの産科医に相談してから始めることが大前提です。
お腹の張りを感じたとき、めまいや気分が悪くなったとき、出血や水様分泌物が見られるときは、すぐに体操を止めて横になり、医師に連絡してください。無理をしないことが何より優先です。
また、妊娠初期(12週未満)は特に体が不安定な時期です。安定期に入り、担当の産科医から「問題ない」とお墨付きをもらってから取り組むようにしてください。
以下の点を守りながら行うと、より安全に取り組めます。


朝、目が覚めたときに感じる肩の重さや首のこわばりは、夜の間に固まった筋肉と血のめぐりの悪さが原因です。激しい運動は必要ありません。ベッドの上や椅子に座ったままでできる、朝5分間のやさしい体操から始めてみましょう。
体が温まっていない朝は特に、ゆっくりとした動作で行うことが大切です。
椅子に深く腰かけ、両手を肩の上にそっと置きます。そのままゆっくりと肘で大きな円を描くように、前から上・上から後ろへ5回まわします。その後、反対方向にも5回。
肩甲骨まわりの筋肉が動くことで、肩への血流が促され、朝特有のズシッとした重だるさが少しずつほぐれていきます。肘を動かすとき、肩が耳に近づくくらい大きく動かすのがポイントです。
壁を背にして立ち、かかと・お尻・肩・後頭部をそっと壁につけます。そのまま深呼吸を3回。これだけで、妊娠中に崩れやすい姿勢の基準点を体に思い出させることができます。
朝の準備をする前にこの姿勢を1分間キープするだけで、その日一日の腰への負担が変わってきます。シンプルですが、習慣化するととても効果的なセルフケアです。


デスクワーク中や家事の合間、座ったままでもできる体操があります。長時間同じ姿勢でいることが、肩と腰の両方に最も負担をかけます。1〜2時間に一度、5分程度体を動かすだけで、日中のだるさのたまり方がずいぶん変わります。
「忙しくてまとまった時間がとれない」という方でも取り組みやすい方法を紹介します。
椅子に浅めに腰かけ、両手を太ももの上に置きます。息を吸いながら骨盤を前に傾けて腰をそっと反らし、息を吐きながら骨盤を後ろに傾けて腰を丸めます。この動作をゆっくりと5〜8回繰り返します。
腰まわりの筋肉がほぐれるとともに、骨盤の動きが血のめぐりを助けてくれます。座りっぱなしの後半から腰のだるさを感じ始めたタイミングで試してみてください。
息を大きく吸いながら両肩をゆっくり耳の方向へ持ち上げ、息を一気に吐きながらストンと落とします。これを3〜5回繰り返すだけです。
仕事中や家事中は無意識に肩が上がり続けることが多く、これが肩の重さや首のこわばりの大きな原因になります。この体操は時間も場所も選ばず、気づいたときにすぐできるのが魅力です。
四つん這いの姿勢で、息を吐きながら背中を丸めて顎を引き(キャット)、息を吸いながらゆっくり顔を上げ背中をそっと反らせます(カウ)。このとき、腹部に強い圧がかからないよう、動きは最小限にとどめます。
背骨全体が動くことで、固まった背中まわりの筋肉がほぐれ、肩から腰にかけての一体感のある重だるさが軽減されます。妊娠中は背中を強く反らせすぎないよう注意しながら行いましょう。


「体操を試してみたけど、一時的には楽になってもまたすぐ戻ってしまう」という声はとても多いです。これは体操が悪いのではなく、体操だけでは対処しきれない”根本の原因”が残っているからです。ここに自己流ケアの限界があります。
ホルモンの変化・姿勢の崩れ・血行不良・自律神経の乱れ・骨盤のゆがみ…これらが複雑に絡み合って症状が出ています。そのため、ストレッチや体操で一部の筋肉をほぐしても、根本にあるゆがみや神経の問題が残っていると、すぐにまた同じ状態に戻ってしまいます。
一人ひとりで原因の組み合わせが違うからこそ、きちんと検査をして原因を特定することが改善への近道になります。「なんとなく肩が重い」「腰がだるい」という状態を漠然とケアするのではなく、なぜそうなっているのかを明確にすることが大切です。
妊娠中に放置された肩こりや腰痛は、産後の授乳・抱っこ・夜間の育児によってさらに悪化するケースが多く見られます。育児が始まると、自分のケアに時間を割くことが格段に難しくなります。
だからこそ、妊娠中のうちに根本から対処しておくことが、産後の回復スピードにも大きく影響します。「今は忙しいし、産後に落ち着いたら」と後回しにするほど、改善までの時間が長くなることも事実です。


妊婦さんから実際によく聞かれる疑問に、いくつかお答えします。同じようなことを考えている方もきっと多いと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
| よくある疑問 | 答え |
|---|---|
| 何週目から体操を始めていいですか? | 安定期(16週以降)に入り、担当医の許可を得てから始めるのが基本です。 |
| 毎日やっても大丈夫ですか? | 体調が良い日であれば毎日でも構いませんが、無理をせず体の声を聞きながら行いましょう。 |
| 体操をすると逆に痛くなることはありますか? | 動かし方が強すぎたり、不適切な姿勢で行うと痛みが増すことがあります。痛みを感じたらすぐ中止してください。 |
| 整体やカイロは受けられますか? | 安定期以降で医師の許可があれば、妊婦対応の専門家によるケアを受けることが可能です。施術前に週数と体調を必ず伝えましょう。 |


私自身、かつてぎっくり腰を経験し、カイロプラクティックで回復した経緯から治療家の道を選びました。あのとき感じた「なぜこうなったのか分からない不安」は、今でもよく覚えています。妊娠中に体の不調を抱えている方が感じる不安は、それ以上のものがあると思います。
体操はあくまでセルフケアのひとつです。毎日続けることで症状が和らぐ方もたくさんいますし、実際に来院された妊婦さんの中にも、日常的な体操と整体を組み合わせることで、妊娠後期まで快適に過ごせたという方が多くいます。
ただ、「なんとなく重だるい」「体操しても一時的にしか楽にならない」という状態が続くなら、それはあなたの体が「ちゃんと原因を見てほしい」と訴えているサインかもしれません。自己流だけで抱え込まず、ぜひ一度ご相談ください。
妊娠中のデリケートな体に寄り添いながら、検査をしっかり行ったうえで、あなたに合ったケアをご提案します。ひとりで悩まないでください。いつでもお気軽にお声がけいただけると嬉しいです。


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